敗北者の1日。その1 スクーターを整備する

朝が来た。

目覚めは何故か胸が苦しい。

爽やかに目覚めるということはない。

窓の外は青空である。

秋の空は1番青い。

青い空を見ていると、胸のモヤモヤもとれてくる。

最終出勤日を終えたが残務が残っている。

休みだけど、休みでない。

仕事の合間に
久しぶりにスクーターのエンジンをかけてみた。

バッテリーはすっかり上がっていて、充電器に繋いでも即完了。

つまりバッテリーはとっくにお亡くなりなったようだ。

しかし、キックがあるではないかと。

キックする。

10回、50回、かからない。

50回を超えたあたりから、爆発的するようになったので、

さらに回数を重ねる。

100回、150回、

ちょっとずつ爆発の回数が長くなってきたので、

スロットルを8分の1開いてキックし、爆発した瞬間8分の2ほど開いて、爆発を促す。

ガコッ、ブブブブッ・・・、ガコッ、ブブブブブブッ

ガコッ、ブブブブンブンブンブーン

200回ほどキックして、ようやくエンジンがかかった。

嗚呼疲れた。バッテリー買おう・・・

5年ほど前、送料込2000円ほどで買えた中華バッテリーも

いまや4000円近くする。

マイスクーターは友人の形見のシグナス125SV。
1998年製。

25年前のバイクである。

譲り受けてから20年以上の月日が流れた。

完全に壊れたら諦めるかと思いながら整備して乗っている。

タイヤも何回替えただろうか、ブレーキが抜けちゃったので、フルード交換したり、加速に段が出るようになったので、ウエイトローラー交換したり、ついでにVベルト交換したり、

だけど、エンジンとキャブだけはすこぶる元気なので、手放せずにいる。

エンジンオイルも1年に1回交換しているので、
エンジンさえ定期的にかければまだまだ持ちそうである。

そろそろゴムがダメかもなので、あまりいじらない方がいいだろう。

異常のないものは無闇にやたらにいじくらない。

これ、大事。

これまで家にいる時は頭の中が電験1色だったけど、
いざ、電験から離れてみるとやらなくちゃいけないことが色々見えてくるんだなと、電験敗北者なりに思ったのだった。

良き。






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